サクノス

株式会社サクノス
Sacnoth Inc.
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
108-0074
東京都港区高輪3-22-9 アルゼ高輪ビル5F
設立 1997年4月30日
業種 情報・通信業
事業内容 ゲームソフトの開発・企画
代表者 三原順(代表取締役)
資本金 2億5千万円(2002年)
従業員数 約70名(2002年)
関係する人物 菊田裕樹(創業者)
特記事項:2002年時点での公開データ
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ノーチラス株式会社
Nautilus Inc.
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
135-0063
東京都江東区有明3-1-25 有明フロンティアビルA棟
業種 情報・通信業
事業内容 ゲームソフトの企画・開発、パチンコ・パチスロの映像企画・開発
代表者 秋山和彦(代表取締役)
資本金 1,000万円
従業員数 81名
特記事項:2005年時点での公開データ
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株式会社サクノス: Sacnoth Inc.)は、かつて存在したSNKアルゼ系列のコンシューマーゲーム開発会社。スクウェア出身者によって設立された。コンシューマーゲーム事業を引き継いだノーチラス株式会社: Nautilus Inc.)についても本項で記述する。

社名ロゴには「SACNOTH DIGITAL?ENTERTAINMENT」(?マークは原文ママ)の表記もある。

沿革[編集]

SNKグループ時代[編集]

1997年4月30日、株式会社スクウェアから独立した開発者達を中心にSNKの出資を受けて設立された。代表は作曲家で元漫画家の菊田裕樹。スタッフには元『聖剣伝説3プランナー陣・プログラマーのほか、作曲家の弘田佳孝や、グラフィッカー出身で同社を経てゲームデザイナーとなる町田松三(板倉松三)らが在籍した。

1999年にネオジオポケットSLG『ダイヴアラート』バーン編・レベッカ編および『ファーゼライ!』を開発。また、PlayStationRPGクーデルカ』を開発。『クーデルカ』は当時最先端の多人数モーションキャプチャやボイス同録リップシンクなど映像技術を盛り込んで制作されたが、監督の菊田はRPGの要となる戦闘のゲームデザインが平凡なことに難色を示し、完成と共にフリーランスへ転向し代表を退任する[1]。作品は発売後、映像やストーリーの面で高い評価を得たが、短いプレイ時間、そしてゲームデザインの面では菊田の指摘通り課題の残る評価となった[2][3]

後任の代表取締役には『クーデルカ』で運営プロデューサーを務めた三原順が就任した。

アルゼグループ時代[編集]

2000年には親会社SNKが経営不振に陥り、アルゼに買収される。これによりサクノスもアルゼ傘下へ移り、パブリッシャーもアルゼとなる。

2001年にPlayStation 2用RPG『シャドウハーツ』を開発。新作チームの監督には前アートディレクターの町田松三が起用され、『クーデルカ』の世界観を汲みつつ、舞台のスケールアップ[4]やコメディも盛り込んだ「王道RPG」を目指す動きが取られた[5]。弱点とされたゲームデザインではアルゼのパチスロに着想を得た目押しの「ジャッジメントリング」や「フュージョンモンスター」などの新システムも採用される。同年にSNKが倒産するが、コンシューマーゲーム事業はチームごとアルゼグループのノーチラス株式会社へ移籍・再編し引き継がれた。

2004年、ノーチラスとしてシャドウハーツシリーズの続編『シャドウハーツII』(PlayStation 2)を開発。日本市場のみでも15万本を売り上げるヒット作となり、IGNでは2004年のPS2 Best RPGに賞された[6]

2005年には『シャドウハーツ・フロム・ザ・ニューワールド』(PlayStation 2)が開発されるが、同社から発表されるゲームはこれが最後となった。

ノーチラスは2007年にアルゼグローバルトレーディング株式会社へ改称した後、2009年2月にアルゼマーケティングジャパン株式会社へ吸収合併、同年6月にアルゼ株式会社へ吸収合併された。アルゼグループ内での関連動向としては、2009年にミズホからパチスロ台『シャドウハーツII』、アルゼメディアネット株式会社から携帯電話用パチスロアプリ『シャドウハーツII』(ハイグレードver / ライトver)、『スロット「シャドウハーツII」ダンジョンRPG』が発表されている。

元スタッフ達は、株式会社パオン(のちパオン・ディーピー)や株式会社フィールプラスへ移籍し、『影牢II -Dark illusion-』(2005年)や『ロストオデッセイ』(2007年)の開発に参加している[7][8]。また、音響スタッフの一部は有限会社プロキオン・スタジオへ移籍している。

尚、『クーデルカ』には「サクノス」が、『シャドウハーツII』には「ノーチラス」が隠し武器の名前として登場している。

開発タイトル[編集]

サクノス開発[編集]

『ファーゼライ!』英語版のカートリッジ
ダイヴアラート バーン編 / レベッカ編 (: Dive Alert: Matt's Version / Becky's Version
1999年、ネオジオポケット、シミュレーション、発売元:SNK
ファーゼライ! (: Faselei!
1999年、ネオジオポケット、シミュレーション、発売元:SNK
クーデルカ: Koudelka
1999年、PlayStation、ロールプレイング、日本語版発売元:SNK / 北米NTSC版・PAL版発売元:インフォグラム
シャドウハーツ: Shadow Hearts
2001年、PlayStation 2、ロールプレイング、日本語版発売元:アルゼ / 北米NTSC版・PAL版発売元:ミッドウェイゲームズ

ノーチラス開発[編集]

シャドウハーツII: Shadow Hearts: Covenant
2004年、PlayStation 2、ロールプレイング、日本語版発売元:アルゼ / 北米NTSC版・PAL版発売元:ミッドウェイゲームズ
シャドウハーツ・フロム・ザ・ニューワールド: Shadow Hearts: From the New World
2005年、PlayStation 2、ロールプレイング、日本語版発売元:アルゼ / 北米NTSC版発売元:XSEED Games / PAL版発売元:Ghostlight

脚注[編集]

  1. ^ STINGおよびRocketBaby記事に詳しい(#参考文献
  2. ^ IGNレビュー(#参考文献
  3. ^ GameSpotレビュー(#参考文献
  4. ^ 間接的な前作となる『クーデルカ』は修道院の一夜を舞台にした作品であった
  5. ^ 電撃オンラインインタビュー(#参考文献
  6. ^ IGN.com presents The Best of 2004
  7. ^ Trapt for PlayStation 2 (2005) - MobyGames
  8. ^ Lost Odyssey for Xbox 360 (2007) - MobyGames

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]