グラニースミス

グラニースミス
交配 偶発実生
Malus domestica × Malus sylvestris
品種 Granny Ramsey Smith
開発 マリア・アン・スミス
1867年、オーストラリア
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マリア・アン・ラムゼー・シャーウッド・スミス (1799–1870)

グラニースミス (英語:Granny Smith) はリンゴ栽培品種である。1868年にオーストラリアで、名前の由来ともなったマリア・アン・スミスにより、偶発実生で開発された[1]Malus sylvestris に地元の M. domestica の花粉を掛け合わせた雑種であると考えられている。ニュージーランドに導入され、1935年頃にイギリス、1972年にアメリカ合衆国で栽培が始まった。

今日では、ニューサウスウェールズ州イーストウッドで、毎年10月末にグラニースミス祭が行われている。これは栽培品種の原産地を記念するだけではなく、19世紀末から20世紀初頭にイーストウッドの果樹園からシドニーに向けてリンゴを供給していたことを記念するものである。シドニーは亜熱帯性気候でリンゴの栽培に向かないが、輸送機関の発達によって、シドニーで商業的にリンゴを作る必要がなくなった。

グラニースミスの色は黄緑色である。さくさくした食感でジューシーで酸っぱく、生で食べるのにも調理用にも適している。Lytle Sweetness Scale では、生のグラニースミスの糖度は 6.2 であるが、火を通したものは 11.6 である。そのため、グラニースミスはアップルパイを作るのに向いている。また、切り口がなかなか茶色にならないため、スライスしてサラダに入れるのにも適している。

グラニースミスの栽培には、冬の寒さは短い方が良い。そのため、通常のリンゴよりは温暖な気候を好む。

グラニースミスは、ビートルズアップル・レコードのシンボルマークに採用されたことで世界中で知られている。

グリコ乳業の「赤りんご青りんご」は当初、本品種と紅玉をブレンドさせた100%ジュースとして発売された。

出典[編集]

  1. ^ Granny Smith and her Apples”. 2007年8月11日閲覧。