クリスチャン・サイボーグ

クリスチャン・サイボーグ
2019年
本名 クリスチアーニ・ジャスチーノ・ヴェナンシオ
(Cristiane Justino Venancio)
生年月日 (1985-06-09) 1985年6月9日(38歳)
出身地 ブラジルの旗 ブラジル
パラナ州クリチバ
通称 サイボーグ
(Cyborg)
国籍 ブラジルの旗 ブラジル
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
身長 173 cm (5 ft 8 in)
体重 65 kg (143 lb)
階級 フェザー級
リーチ 173 cm (68 in)
スタイル ムエタイ
ブラジリアン柔術
スタンス オーソドックス
拠点 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
カリフォルニア州サンディエゴ
チーム ジ・アリーナMMA
RVCAトレーニング・センター
ATOS柔術
シュートボクセ・アカデミー
トレーナー ジェイソン・パリロ
ランク ムエタイ (黒帯)
ブラジリアン柔術 (黒帯)
現役期間 2005年 -
総合格闘技記録
試合数30
勝利27
ノックアウト21
タップアウト1
判定5
敗戦2
ノックアウト1
タップアウト1
無効試合1
キックボクシング記録
試合数3
勝利2
ノックアウト2
敗戦1
プロボクシング記録
試合数3
勝利3
敗戦0
その他
ウェブサイト https://www.criscyborg.com/
総合格闘技記録 - SHERDOG
獲得メダル
ブラジルの旗 ブラジル
女子 グラップリング
アブダビコンバット
2009 バルセロナ 60kg超級
世界柔術選手権
2012 ロングビーチ
紫帯
74kg超級
2011 ロングビーチ
紫帯
74kg超級
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クリスチャン・サイボーグCristiane Cyborg1985年7月9日 - )は、ブラジルアメリカ合衆国女性総合格闘家プロボクサーパラナ州クリチバ出身。アメリカ合衆国カリフォルニア州サンディエゴ在住。現Bellator世界女子フェザー級王者。ボディショップ所属。元UFC世界女子フェザー級王者。元Invicta FC世界フェザー級王者。元Strikeforce女子フェザー級王者。クリス・サイボーグとも表記される。

UFCBellatorStrikeforceInvicta FCといった総合格闘技メジャー団体のタイトルを獲得し、女子総合格闘技において無類の強さを誇る。2018年にアマンダ・ヌネスに敗れるまで、総合格闘技において13年7カ月間無敗という驚異的な戦績を誇った。

UFC世界王者時代のサイボーグ (2018年)

来歴[編集]

ブラジル代表クラスのハンドボール選手であったが[1]、フジマール会長に見出され、シュートボクセ・アカデミーに入門。

2005年5月17日、Showfightでプロ総合格闘技デビュー。

2006年9月、エヴァンゲリスタ・サイボーグと結婚。結婚により本名がクリスチアーニ・ジュスチーノ・ヴェナンシオ・サントスに改名された。

2008年7月26日、初参戦となったEliteXCシェイナ・ベイズラーと対戦し、パンチでTKO勝ちを収めた。

2008年10月4日、EliteXCで高橋洋子と対戦し、判定勝ちを収めた。

Strikeforce[編集]

2009年4月11日、Strikeforce初参戦となったStrikeforce: Shamrock vs. Diaz赤野仁美と対戦し、TKO勝ち[2]。この試合は146ポンド(約66kg)契約であったが、前日計量1回目で152ポンド(約69kg)となるなど体重超過となった[3]

Strikeforce世界王座獲得 [編集]

2009年8月15日、Strikeforce: Carano vs. Cyborgのメインイベントで初代Strikeforce女子145ポンド級(-66kg)王座決定戦でジーナ・カラーノと対戦。試合序盤から打撃で優勢となり、1ラウンド終了間際にパウンドによるTKO勝ちを収め王座獲得に成功した[4]

2009年9月26日、アブダビコンバット女子60kg超級に出場し、3位入賞を果たした。この大会で持病でもある両肩を痛め、出場予定であった11月7日のStrikeforceは欠場となった[5]

2010年1月30日、Strikeforce: Miamiにおいて行なわれた初防衛戦で挑戦者マルース・クーネンと対戦。得意の打撃で攻勢に出て3ラウンドにパウンドによるTKO勝ちで王座防衛に成功した[6][7]

2010年6月26日、Strikeforce: Fedor vs. Werdumにおいて、145ポンド級からミドル級へ名称変更されて行なわれた2度目の防衛戦で挑戦者ジャン・フィニーと対戦し、ボディへの膝蹴りでKO勝ちで王座防衛に成功した[8]

2012年1月6日、2011年12月17日のStrikeforce: Melendez vs. Masvidalにおいて、ミドル級からフェザー級へ名称変更されて行われた3度目の防衛戦でHIROKOと対戦し、KO勝ちしたサイボーグにスタノゾロールの陽性反応があったとカリフォルニア州アスレチック・コミッションが発表。サイボーグは1年間の出場停止と2,500ドルの罰金が科せられ、HIROKO戦の裁定はノーコンテストに訂正された[9]

上記事項に伴い、Strikeforce女子フェザー級王座を剥奪したとダナ・ホワイトが発表した。

2012年2月6日、ブラジルのサイト上で2011年12月にエヴァンゲリスタ・サイボーグと離婚していたことを発表した[10]。離婚により本名がクリスチアーニ・ジュスチーノ・ヴェナンシオに改名された。

Invicta世界王座獲得[編集]

2013年7月13日、Invicta FCフェザー級王座決定戦でマルース・クーネンと対戦。4RTKO勝利を収め王座獲得に成功した。

2015年2月27日、Invicta FC 11のフェザー級タイトルマッチでシャーメイン・ツイーツと対戦し、スタンドパンチ連打でTKO勝ちを収め王座の初防衛に成功した。サイボーグはランダムドーピング検査を2度パスしてこの試合前に臨んだ[11]

2015年7月9日、Invicta FC 13のフェザー級タイトルマッチでフェイス・ヴァン・ドゥインと対戦し、パウンドでTKO勝ちを収め2度目の王座防衛に成功した[12]

UFC[編集]

2016年5月14日、UFC初戦となったUFC 198でレスリー・スミスと、普段試合を行っているフェザー級より5ポンド軽い140ポンド(-64kg)契約で対戦し、TKO勝ち。

2016年9月24日、UFC Fight Night: Cyborg vs. Lansbergでリナ・ランズバーグと140ポンド(-64kg)契約で対戦し、TKO勝ち。

2016年12月5日にドーピング検査で利尿薬のスピロノラクトンが検出されるが、全米アンチドーピング機関(USADA)による調査の結果、医師の適切な医療行為により処方されたものであると認められ、2017年2月17日に処分が解除された[13][14]

UFC世界王座獲得[編集]

2017年7月29日、UFC 214のUFC世界女子フェザー級王座決定戦でInvicta FC世界バンタム級王者トーニャ・エヴァンジャーと対戦し、膝蹴り連打でTKO勝ちを収め、王座獲得に成功した。

2017年12月30日、UFC 219のUFC世界女子フェザー級タイトルマッチで挑戦者ホリー・ホルムと対戦し、3-0の判定勝ちを収め王座の初防衛に成功。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2018年3月3日、UFC 222のUFC世界女子フェザー級タイトルマッチでInvicta FC世界バンタム級王者ヤナ・クニツカヤと対戦し、パウンドでTKO勝ちを収め2度目の防衛に成功した。

世界王座陥落[編集]

2018年12月29日、UFC 232のUFC世界女子フェザー級タイトルマッチで一階級下のUFC世界女子バンタム級王者アマンダ・ヌネスの挑戦を受け、右フックで1RKO負け。UFCで初黒星を喫し、王座陥落した。なお、サイボーグの敗戦は総合格闘技デビュー戦以来、実に約13年半ぶりの出来事である。

2019年7月27日、UFC 240でInvicta FC世界フェザー級王者フェリシア・スペンサーと対戦し、3-0の判定勝ち。

Bellator[編集]

Bellator世界王座獲得[編集]

2020年1月25日、Bellator初戦となったBellator 238のBellator世界女子フェザー級タイトルマッチで王者ジュリア・バッドに挑戦。全局面で終始バッドを圧倒し、4Rに右ボディストレートでTKO勝ちを収め、王座獲得に成功した。

2020年10月15日、Bellator 249のBellator世界女子フェザー級タイトルマッチで挑戦者アーリーン・ブレンカウと対戦し、リアネイキドチョークで2R一本勝ち。王座の初防衛に成功した。

2021年5月21日、Bellator 259のBellator世界女子フェザー級タイトルマッチで女子フェザー級ランキング4位の挑戦者レスリー・スミスと再戦し、右ストレートでダウンを奪いパウンドで5RTKO勝ち。2度目の王座防衛に成功した。

2021年11月11日、Bellator 271のBellator世界女子フェザー級タイトルマッチで女子フェザー級ランキング5位の挑戦者シネイド・カバナと対戦し、右フックでダウンを奪いパウンドで1RKO勝ち。3度目の王座防衛に成功した。

2022年4月23日、Bellator 279のBellator世界女子フェザー級タイトルマッチで女子フェザー級ランキング1位の挑戦者アーリーン・ブレンカウと再戦。1Rに手をついた状態のブレンカウの頭部へ膝蹴りを放ち1ポイント減点されたものの、優勢に試合を進めて3-0の5R判定勝ち。4度目の王座防衛に成功した。

2023年10月7日、Bellator 300のBellator世界女子フェザー級タイトルマッチで女子フェザー級ランキング1位の挑戦者キャット・ジンガノと対戦し、パウンドで1RTKO勝ち。5度目の王座防衛に成功した[15]

人物・エピソード[編集]

戦績[編集]

総合格闘技[編集]

総合格闘技 戦績
30 試合 (T)KO 一本 判定 その他 引き分け 無効試合
27 21 1 5 0 0 1
2 1 1 0 0
勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
キャット・ジンガノ 1R 4:01 TKO(パウンド) Bellator 300: Nurmagomedov vs. Primus
【Bellator世界女子フェザー級タイトルマッチ】
2023年10月7日
アーリーン・ブレンカウ 5分5R終了 判定3-0 Bellator 279: Cyborg vs. Blencowe 2
【Bellator世界女子フェザー級タイトルマッチ】
2022年4月23日
シネイド・カバナ 1R 1:32 KO(右フック→パウンド) Bellator 271: Cyborg vs. Kavanagh
【Bellator世界女子フェザー級タイトルマッチ】
2021年11月12日
レスリー・スミス 5R 4:51 TKO(右ストレート→パウンド) Bellator 259: Cyborg vs. Smith 2
【Bellator世界女子フェザー級タイトルマッチ】
2021年5月21日
アーリーン・ブレンカウ 2R 2:36 リアネイキドチョーク Bellator 249: Cyborg vs. Blencowe
【Bellator世界女子フェザー級タイトルマッチ】
2020年10月15日
ジュリア・バッド 4R 1:14 TKO(右ボディストレート) Bellator 238: Budd vs. Cyborg
【Bellator世界女子フェザー級タイトルマッチ】
2020年1月25日
フェリシア・スペンサー 5分3R終了 判定3-0 UFC 240: Holloway vs. Edgar 2019年7月27日
× アマンダ・ヌネス 1R 0:51 KO(右フック) UFC 232: Jones vs. Gustafsson 2
【UFC世界女子フェザー級タイトルマッチ】
2018年12月29日
ヤナ・クニツカヤ 1R 3:25 TKO(右フック→パウンド) UFC 222: Cyborg vs. Kunitskaya
【UFC世界女子フェザー級タイトルマッチ】
2018年3月3日
ホリー・ホルム 5分5R終了 判定3-0 UFC 219: Cyborg vs. Holm
【UFC世界女子フェザー級タイトルマッチ】
2017年12月30日
トーニャ・エヴァンジャー 3R 1:56 TKO(膝蹴り連打) UFC 214: Cormier vs. Jones 2
【UFC世界女子フェザー級王座決定戦】
2017年7月29日
リナ・ランズバーグ 2R 2:29 TKO(パウンド) UFC Fight Night: Cyborg vs. Lansberg 2016年9月24日
レスリー・スミス 1R 1:21 TKO(右フック→パウンド) UFC 198: Werdum vs. Miocic 2016年5月14日
ダリア・イブラギモワ 1R 4:58 KO(右フック→パウンド) Invicta FC 15: Cyborg vs. Ibragimova
【Invicta FCフェザー級タイトルマッチ】
2016年1月16日
フェイス・ヴァン・ドゥイン 1R 0:45 TKO(ボディへの膝蹴り→パウンド) Invicta FC 13: Cyborg vs. Van Duin
【Invicta FCフェザー級タイトルマッチ】
2015年7月10日
シャーメイン・ツイーツ 1R 0:46 TKO(スタンドパンチ連打) Invicta FC 11: Cyborg vs. Tweet
【Invicta FCフェザー級タイトルマッチ】
2015年2月27日
マルース・クーネン 4R 4:02 TKO(パウンド) Invicta FC 6: Coenen vs. Cyborg
【Invicta FCフェザー級王座決定戦】
2013年7月13日
フィオナ・マクスロー 1R 3:46 TKO(パンチ連打) Invicta FC 5: Penne vs. Waterson 2013年4月5日
HIROKO 無効試合(薬物検査失格) Strikeforce: Melendez vs. Masvidal
【Strikeforce女子フェザー級タイトルマッチ】
2011年12月17日
ジャン・フィニー 2R 2:56 KO(ボディへの膝蹴り) Strikeforce: Fedor vs. Werdum
【Strikeforce女子ミドル級タイトルマッチ】
2010年6月26日
マルース・クーネン 3R 3:40 TKO(パウンド) Strikeforce: Miami
【Strikeforce女子ミドル級タイトルマッチ】
2010年1月30日
ジーナ・カラーノ 1R 4:59 TKO(パウンド) Strikeforce: Carano vs. Cyborg
【Strikeforce女子145ポンド級王座決定戦】
2009年8月15日
赤野仁美 3R 0:35 TKO(スタンドパンチ連打) Strikeforce: Shamrock vs. Diaz 2009年4月11日
高橋洋子 3分3R終了 判定3-0 EliteXC: Heat 2008年10月4日
シェイナ・ベイズラー 2R 2:48 TKO(パンチ連打) EliteXC: Unfinished Business 2008年7月26日
マリセ・ビトーリア 1R 1:27 TKO(タオル投入) Storm Samurai 12 2006年11月25日
エライン・サンチアゴ 1R 2:46 TKO(タオル投入) Storm Samurai 11 2006年5月21日
クリス・ショローダー 1R 0:42 TKO(マウントパンチ) Storm Samurai 10 2006年1月28日
ヴァネッサ・ポルト 5分3R終了 判定3-0 Storm Samurai 9 2005年11月20日
× エリカ・パエス 1R 1:46 膝十字固め Showfight 2 2005年5月17日

キックボクシング[編集]

キックボクシング 戦績
3 試合 (T)KO 判定 その他 引き分け 無効試合
2 2 0 0 0 0
1 0 1 0
勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
× ヨリーナ・バース 5R終了 判定 Lion Fight 14
【Lion Fight世界女子ウェルター級王座決定戦】
2014年3月28日
ジェニファー・コロム 3R 0:54 TKO Lion Fight 11 2013年9月20日
エドナ・グロリア 1R 1:30 KO Estimulo de Muay Thai 2006年10月21日

ボクシング[編集]

  • 3戦 3勝 1KO

獲得タイトル[編集]

  • 初代Strikeforce女子フェザー級王座(2009年)
  • ADCC 2009 女子60kg超級 第3位(2009年)
  • 初代Invicta FC世界フェザー級王座(2013年)
  • 第2代UFC世界女子フェザー級王座(2017年)
  • 第2代Bellator世界女子フェザー級王座(2020年)

表彰[編集]

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

前王者
王座新設
初代Strikeforce女子フェザー級王者

2009年8月15日 - 2012年1月6日(剥奪)

空位
次タイトル獲得者
王座廃止
前王者
王座新設
初代Invicta FC世界フェザー級王者

2013年7月13日 - 2017年3月24日

空位
次タイトル獲得者
ミーガン・アンダーソン
空位
前タイトル保持者
ジャーメイン・デ・ランダミー
第2代UFC世界女子フェザー級王者

2017年7月29日 - 2018年12月29日

次王者
アマンダ・ヌネス
前王者
ジュリア・バッド
第2代Bellator世界女子フェザー級王者

2020年1月25日 - 現在

次王者
N/A