ウクライナ共和国 (1991年-1996年)

座標: 北緯49度 東経32度 / 北緯49度 東経32度 / 49; 32

ウクライナ共和国
Українська Республіка (ウクライナ語)
ウクライナ・ソビエト社会主義共和国
ソビエト連邦
1991年 - 1996年 ウクライナ
ウクライナの国旗 ウクライナの国章
国旗国章
国の標語: Воля, злагода, добро(ウクライナ語)
自由、調和、善良
国歌: Ще не вмерла Україна(ウクライナ語)
ウクライナは滅びず
ウクライナの位置
ウクライナ共和国の位置
公用語 ウクライナ語
首都 キエフ
大統領
1991年 - 1994年 レオニード・クラフチュク
1994年 - 1996年[1]レオニード・クチマ
首相
1990年 - 1992年ヴィトリド・フォーキン英語版
1992年 - 1996年[2]パーヴェル・ラザレンコ
変遷
国家主権宣言英語版ロシア語版ウクライナ語版の採択 1990年7月6日
独立宣言英語版ロシア語版ウクライナ語版1991年8月24日
国民投票1991年12月1日
ベロヴェーシ合意1991年12月10日
独立承認1991年12月26日
新憲法の採択1996年6月28日
通貨ソビエト連邦ルーブル
カルボーヴァネツィ
現在ウクライナの旗 ウクライナ
ロシアの旗 ロシア クリミア共和国セヴァストポリ連邦市ドネツク人民共和国ルガンスク人民共和国ザポロージェ州ヘルソン州[3]の全域または一部地域を実効支配

ウクライナ共和国(ウクライナきょうわこく)は、ソビエト連邦構成国だったウクライナ・ソビエト社会主義共和国(ウクライナSSR)が1991年8月24日ソビエト連邦からの独立を宣言英語版ロシア語版ウクライナ語版した後、1996年に憲法が制定されるまで存在した国家である。

地理学[編集]

領土はウクライナ・ソビエト社会主義共和国(ウクライナSSR)時代および憲法制定後のウクライナと同じ(クリミア半島を含む)で、約603,700㎞2である。

歴史[編集]

独立[編集]

元々この地域はウクライナSSRとしてソ連を構成する共和国の一つであった。

1985年ミハイル・ゴルバチョフソ連の最高指導者となり、ペレストロイカグラスノスチが施行された。ソ連的体制に代わるこれらの政策はヨーロッパにおいて、ベルリンの壁崩壊1989年)などといった数々の社会的変動の引き金となり、1990年から1991年にかけては、ソ連では主権を宣言し独立を表明する共和国も出てきた。

1990年7月16日にウクライナSSR最高会議(ヴェルホーヴナ・ラーダ)は「1991年8月24日には現在の領土にてウクライナとして独立宣言を行う」旨を宣言する国家主権宣言英語版ロシア語版ウクライナ語版法令第12号[訳語疑問点])を採択した。

独立宣言英語版ロシア語版ウクライナ語版が採択された後の1991年12月に行われた国民投票では、90.1%の賛成により独立が決定した[4]。同日、レオニード・クラフチュクが独立ウクライナの初代大統領に選出英語版ロシア語版ウクライナ語版された。

ソビエト連邦崩壊[編集]

大統領に就任したクラフチュクは12月8日ロシアSFSRボリス・エリツィン大統領ベラルーシスタニスラフ・シュシケビッチ最高会議議長とベラルーシのベロヴェーシの森で会談し、ソ連からの離脱と独立国家共同体(CIS)の結成で合意した(ベロヴェーシ合意)。この会談の結果、12月25日ソビエト連邦は崩壊した

クリミアの危機[編集]

移行期間の終了[編集]

連邦崩壊後、クラフチュクは積極的なウクライナ化政策と脱ロシア化政策を推進するが、経済危機に対処できずに支持率は低迷、1994年大統領選挙英語版ロシア語版ウクライナ語版ではレオニード・クチマ首相が52%の票を獲得し、第2代大統領に就任した[4]。クチマは国際通貨基金による援助を受けられるよう経済の立て直しを始めたが、後の国会選挙では対抗勢力が多数議席を得た。

1996年6月28日に最高会議は法令第13号[訳語疑問点]と題する新憲法を採択し、即日発効した。これにより、正式国名は「ウクライナ共和国」から「ウクライナ」となった[4]

脚注[編集]

  1. ^ 実際には憲法制定後の1999年まで。同年に再選され、最終的に2004年(任期満了)まで在任する。
  2. ^ 実際には憲法制定後の1997年まで。
  3. ^ ウクライナの行政区分上ではクリミア自治共和国セヴァストポリ特別市ドネツク州ルハンシク州ザポリージャ州ヘルソン州に該当する。
  4. ^ a b c Ukraine: vie politique depuis 1991(ウクライナ 1991年以降の政治)”. Larousse. 2017年2月19日閲覧。