いすゞ・フォワード

フォワードFORWARD)はいすゞ自動車が製造する中型トラックである。日本国外では主にいすゞ・Fシリーズとして展開されているが、南米ではシボレーブランドで販売される。なお、北米においてはフォワードのキャブと6Hディーゼルエンジンをゼネラルモーターズ(GM)製シャシに搭載した車両が、いすゞ・Fシリーズおよびシボレー/GMCのTシリーズとして展開されている。

TY (前史)[編集]

初代(1970年-1975年〔Sキャブは1970年-1986年〕)[編集]

  • 1970年(昭和45年)4月、TR型登場。直6・125 psのD500型エンジン搭載。先代のTY型に引き続き、セミキャブオーバー型を採用。フルキャブとSキャブ(ショートキャブ)の2種類があった。キャブの形状から「ムーミン」の愛称で親しまれている。
  • 1971年(昭和46年)7月、D500型エンジンを125psから130psにパワーアップ。
  • 1972年(昭和47年)9月、マイナーチェンジ。SBR型が登場し、外装デザインが変更される。
  • 1974年(昭和49年)5月、中型車初のAT車を追加。
  • 1975年(昭和50年)8月、フルキャブはフルキャブオーバー型としてフルモデルチェンジされるが、Sキャブは「フォワードS」として、フォワードジャストンが登場する1986年(昭和61年)まで生産された。

2代目(1975年-1985年)[編集]

2代目フォワード最終型
  • 1975年(昭和50年)8月、ベッド付き車のみフルモデルチェンジ。フルキャブオーバー型となる(SBR/FBR/JBR系)。中型直噴ディーゼルの嚆矢となる145 psの6BB1型エンジン[1] を搭載。
  • 1976年(昭和51年)7月、160 psの6BD1型エンジンを搭載したフォワードFX-IIを発売。従来の6BB1型搭載車はフォワードFX-Ⅰに改名され、車両型式も*CR系となる。
    • キャッチコピーは「隣りもフォワード」。
  • 1978年(昭和53年)8月全輪駆動のSCS330型とSCS370型を追加。エンジンは6BD1型・160 ps。
  • 1979年(昭和54年)10月、マイナーチェンジ。内外装を大幅に変更。6BF1型170 psを搭載したフォワードFX-Ⅲを追加し、車両型式も*D*系となり昭和54年排出ガス規制に適合。バイレベル機構付き強制ベンチレーター、ビニールニットシート、ディスクブレーキエアサスペンション、速度感応型パワーステアリング、チルトステアリングなど、装備が充実し始める。後にターボエンジン搭載車も登場。
    • キャッチコピーは「オーライ!フォワード」。
  • 1980年(昭和55年)12月、6BD1型・180 psターボエンジン搭載車とワイドキャブ車を追加。全車に助手席セーフティーウィンドウを標準装備。
  • 1981年(昭和56年)3月、4.5 t、5.5 tセミトラクタを追加。
  • 1982年(昭和57年)5月、超ロングボディ架装のワイドキャブ車や、5 tコンテナ専用車など32車型を追加発売。
  • 1984年(昭和59年)2月、マイナーチェンジ。グリルガーニッシュがシルバーからブラックになるなど内外装デザインが変更され、車両型式もF**系となる。昭和58年排出ガス規制適合の新開発エンジンを搭載。810同様、予熱や停止がイグニッションキーのみで行えるエンジンワンキーシステムが装備され、バッテリーリレースイッチが廃止される。
    • キャッチコピーは「機能で先進 稼ぎで前進」。また、CMキャラクターに古舘伊知郎を起用。
  • 1984年(昭和59年)8月、エアサスペンション装備車を発売。

3代目(1985年-1994年)[編集]

クレーン付き平ボディ(中期型)
アルミバン(後期型)
  • 1985年(昭和60年)6月登場。愛称は810の弟分として開発コード840(ハ・シ・レ)が与えられた。また、トラックとしては初めてグッドデザイン賞を受賞した。
    • キャッチコピーは「ダ・ン・ト・ツ フォワード」。
  • 消防車などの特殊車両向けにATがオプション設定されたが、燃費は芳しいものではなかった。また、AUTOMATICロゴが装着された。ターボに加えインタークーラーターボの設定(6BG1-TC型エンジン)。200 ps以上にパワーシフトを設定。
  • 810同様の助手席と中央席を倒してベッドを拡張できるマルチユースシート&ベッドや、ステアリングロックなど装備も充実していた。
  • 840の登場時に実車をウイリー走行させるCMが放送されており、市販車後輪の泥除けにも前輪を高く上げたフォワードのイラストが描かれている。なお、イラストのモデルはヘッドランプが角形4灯の前期型だが、これは後の1990年平成2年)の異型ライトに変更された後もそのまま新車装着された。
    • キャッチコピーは「生き残るトラックはコイツだ」「コイツがいすゞのトラックだ」。
  • 1985年(昭和60年)8月、5t - 7tの増トン車を追加。
  • 1987年(昭和62年)5月、自動変速機NAVi6をオプションで設定。
  • 1988年(昭和63年)1月、マイナーチェンジ。セラミックターボエンジン車追加。フロントグリルを変更。内装をフルトリム化。インタークーラー装着車にはエアダムが標準装備された。
  • 1989年(平成元年)1月、エアオーバーハイドロリックブレーキ(AOH)装着車にエアドライヤーを標準装備し、後輪ブレーキをサイズアップした。また、4 tウイング完成車など車種バリエーションを増やした。
    • キャッチコピーは「今日、俺の車に夢を見た」「ザ・4t」。
  • 1990年(平成2年)4月、ヘッドランプを角形4灯から異形2灯に変更。このヘッドランプはこの年以降のエルフ810EXスーパークルーザーにも使われた。西工ネオロイヤルC型・92MCと富士重17型・後期型(日産ディーゼル製シャーシー以外)もこのヘッドランプを装着している。エンジンはそれまでの6BG1からSOHCヘッドを採用した6HE1に変更し、従来から設定している6SA1を含めてNAエンジンはすべてSOHCに統一(6BD1ターボも廃盤)。これにより平成元年排出ガス規制に適合。パワーウィンドウや運転席アームレスト、オートドアロックなどが標準装備された。
    • キャッチコピーは「新世代トランス・コミュニケーション」、「NEXT STAGE オールニューフォワード」。
  • 1992年(平成4年)2月、マイナーチェンジ。ISUZUロゴを現在のものに変更。グリル上下に水色のラインが入る。
  • 1992年(平成4年)4月、SOHCインタークーラーターボの6HE1-TC型エンジン(250 ps)を追加。250 ps車には永久磁石リターダを標準装備。また、ABSをオプション設定した。

4代目(1994年-2007年)[編集]

FSR(1994年登場型)
水槽付ポンプ車
名古屋市消防局
FRRショートキャブ
(1999年改良型)
  • 1994年(平成6年)2月登場。エンジンはTI、NA共にSOHC方式に統一し、6HE1-#系型と6HE1-TC#系型の2種類となった。パワーシフトとHSAを標準装備し、ABS/ASR、永久磁石式リターダの設定を拡大した。運転席には自動体重調整機構付きシートを採用。ダブルキャブ車のリアドアは先代モデルのものを流用。
    • キャッチコピーは「New Reader」。
  • 1994年(平成6年)7月大型仕様車(5t/7t)登場。
  • 1995年(平成7年)2月、一部改良。NAエンジンを6HE1(7.1 L)系から6HH1(8.2L)系へ変更。平成6年排出ガス規制に適合。
  • 1996年(平成8年)1月、FTS(7t高床フルタイム4WD)、FVZ(10t)登場。
  • 1997年(平成9年)1月、一部改良。GVW8tクラス車に、トラックとしては初めて運転席SRSエアバッグを標準装備。
  • 1997年(平成9年)12月CNGエンジン車をFSRに追加。エンジンは6HH1型ベースにCNG化した6HAS型・190psを採用。
  • 1998年(平成10年)2月、ショートキャブ車「フォワードV」をFRRに追加。
  • 1999年(平成11年)4月、GVW8tクラス車をマイナーチェンジ。フロントグリル上にデザインラインを追加。NAエンジンに6HL1(7.2L)の追加。ターボインタークーラーエンジンを6HE1-TC(7.1L)系からコモンレール搭載の6HK1-TC(7.8L)へ変更。低床フルタイム4WD車(FRS-J、FSS-J)登場。平成10年排出ガス規制に適合。
  • 1999年(平成11年)7月、GVW10t超クラス車をマイナーチェンジ。平成10年・11年排出ガス規制に適合。全車に運転席エアバッグを標準装備。フォワードVをFSRにも設定。エアサスを4バッグ式に変更したフォワードマックス発売。
  • 2001年(平成13年)2月アイドリングストップ&スタートシステムをオプション設定。ショートキャブ車の設定を拡大。
  • 2002年(平成14年)2月、一部改良。クラッチレスのMT「スムーサーF」設定。6HL1系エンジン搭載車に酸化触媒をオプション設定、6HL1-N搭載車が平成13年騒音規制に適合。
  • 2002年(平成14年)12月、一部改良。全車平成13年騒音規制に適合し、酸化触媒をNAエンジン搭載車に、スピードリミッターをGVW8t以上車に標準装備。スムーサーFの設定を拡大した。ドアの馬力表示が廃止され、車名ロゴに変更された。
  • 2004年(平成16年)4月、一部改良。排気酸化触媒、噴射系改良等により平成15年・16年排出ガス規制に適合。完成ウイング車「Fカーゴ」設定。
  • 2005年(平成17年)6月新長期規制モデル(識別記号ADG-)の設定(D-COREシリーズ5.2 L直列4気筒4HK1-TC 190 ps)、合わせて灯火類の保安基準改正に対応。バンパー等の形状変更・高出力車にもスムーサーFの設定拡大・「Fカーゴ」にアルミバン・アルミバンパワーゲート付を追加設定。
  • 2005年(平成17年)10月エルフにオプション設定された機械式AT(AMT)スムーサーEオートシフトが、フォワードにも「スムーサーFオートシフト」としてオプション設定された。

5代目(2007年-2023年)[編集]

フォワードFRR
(2007年登場型)
フォワードFRR
(2014年改良型)
フォワードFRR
(2021年改良型)
  • 2007年(平成19年)5月24日登場。GVW8トン車(FRR)と同11トン車(FSR)を同時発売。小型トラック「エルフ」との部品共有化が行われたほか、エルフ同様に機械式AT(AMT)のスムーサーFxが標準装備された(従来のクラッチペダル付き6速MTも全車にオプション設定)。また、中型トラックでは初めて助手席用エアバッグとプリテンショナー付きシートベルトが設定された。6月2日には中型免許制度が施行され、フォワードは全車種が普通免許での運転が不可能になり、改正前の大型仕様増トンタイプと言われていた5.5 t積みは特定中型貨物へと扱い方が変更になった。新長期規制+低排ガス+H27年燃費基準達成(PKG-/PDG-)の適合化。全車D-COREエンジン化(NAエンジン廃止)。6HK1-TCSを300 ps化。
  • 従来のオルガン式エアブレーキペダルが、日野・レンジャーと同様の上吊り式(いわゆるプロコントロールペダル)になった。
  • 増トン車(FVR・FVZ)と高床4WD車(FRS・FSS・FTS)はフロント周りが変更され、ヘッドランプがバンパーに装着されている。これは、FRRなど中型用のキャビンをそのまま使うと、ヘッドランプの位置が高くなり、新灯火器規制に対応できなくなるため。なお、高床4WD車と増トン車はヘッドランプの形状、ターンランプの位置が異なる。高床4WD車のヘッドランプは2015年(平成27年)にモデルチェンジしたエルガブルーリボンにも流用されている。
  • 2007年(平成19年)9月7日、CNG車をフルモデルチェンジ。
  • 2010年(平成22年)5月17日、マイナーチェンジ。一部車種がポスト新長期排気ガス規制に適合。6HK1型エンジン搭載車は尿素SCRシステム搭載、4HK1型エンジン搭載車は尿素フリーと2ステージターボ化。また、従来のJIS式ホイールに代わり、ISO式ホイールに変更となった。
  • 2011年(平成23年)5月20日、GVW12 t以下車がポスト新長期排気ガス規制に適合。同時に搭載エンジンの見直しを行い、GVW8トン車並びにGVW11 t車の240 psエンジン搭載車はエンジンを6HK1型から4HK1型に変更。GVW14.5 t車には255 psエンジン搭載車を、GVW20 t車には260 psエンジン搭載車をそれぞれ新規設定。
  • 2011年(平成23年)5月23日、東京都からディフィートデバイスの使用に関する指摘をうけ、最新の排出ガス規制に適合するフォワードの出荷を停止。
  • 2011年(平成23年)6月3日、東京都は最新の排出ガス規制に適合するフォワードが、実際の走行試験で国の基準の3倍以上に上る排出ガスを出していることが分かったとし、国土交通省道路運送車両法違反で通報、いすゞ自動車は同日リコールを届け出た。この問題を指摘した東京都の石原慎太郎都知事は6月3日の定例会見で「巧妙なインチキ。企業ぐるみの犯罪だ」と、排ガス規制値を決定する環境省や審査を実施した国交省の責任についても追及した。
  • 2013年(平成25年)10月、第43回東京モーターショーに6輪駆動車「フォワード 6x6」を出品。東京消防庁の高踏破偵察車のシャーシに採用された。
  • 2014年(平成26年)10月28日、マイナーチェンジ。エコストップを一部車型を除き標準装備としたことにより、燃費を向上させ、LDWS(車線逸脱警報装置)IESC(電子式車両姿勢制御システム)をオプション設定した。また、MT車に積載状態や道路勾配を自動判別し、走行状況に合わせてきめ細かにトルクや加速度を制御するECONOモードの機能を追加した。その他、ラジエーターグリルおよびステアリングホイールのデザインを変更した。
  • 2015年(平成27年)11月10日、マイナーチェンジ。プリクラッシュブレーキミリ波車間ウォーニングを一部車型を除き標準装備。プリクラッシュブレーキ、ミリ波車間ウォーニング搭載車はメーターとステアリングホイールの形状を変更した[2]
  • 2016年(平成28年)11月14日、Fカーゴウイング(GVW8t未満クラス)に、プリクラッシュブレーキ、ミリ波車間ウォーニングを標準装備[3]
  • 2017年(平成29年)4月27日、マイナーチェンジ。平成28年排出ガス規制に適合。エンジンシステムの広範囲な見直し実施により重量車燃費基準+10 %を達成。また、プリクラッシュブレーキ、ミリ波車間ウォーニング、 LDWS(車線逸脱警報)、IESC(電子式車両姿勢制御システム)を全駆、CNG車を除く全車型に設定した。GVW20t車のエンジンが、6HK1から6NX1[4] に変更される。GVW8 t、11 tのカーゴ系では、前記の先進安全装備を標準化。2017年(平成29年)3月12日より新設された準中型免許に対応するGVW7.5 t車が設定された。[5]
  • 2017年(平成29年)7月28日UDトラックスに5代目コンドルとしてOEM供給開始。
  • 2017年(平成29年)10月25日、Fカーゴをベースに、アッシュベージュメタリックの専用キャブカラー、ISUZUロゴが刺繍された本革調シート、赤色のシートベルトなどを特別装備した「いすゞ自動車創立80周年記念特別仕様車」を200台限定で販売[6]
  • 2019年(平成31年)3月29日、通信端末を標準搭載し、高度純正整備「PREISM」に対応。ブレーキオーバーライドシステムが採用され、全車にサイドアンダーミラーが標準装備された。[7]
  • 2021年(令和3年)1月21日、マイナーチェンジ。このモデルでCNGが廃止された。安全性能の向上が図られ、交差点警報、先行車発進お知らせ機能、ふらつき警報を一部車型を除いて標準装備した他、プリクラッシュブレーキについても歩行者検知機能が追加された。ヘッドランプ並びにフォグランプをLEDへ変更。フロントグリルもシルバー基調に変更された他、ハイルーフをワイドキャブ・フルキャブにオプション設定した[8]
  • 2021年(令和3年)時期不明、追加車型としてGVW22t車が新規設定された。

6代目(2023年-)[編集]

フォワードFRR(2024年型)
  • 2023年(令和5年)3月7日、フルモデルチェンジを行う事を発表[9][10]。同年8月29日、販売開始[11][12]
    • キャブは先代と同じくエルフと部品共有化が行われているが、キャブデザインはフロントフェイスから張り出したサイドフェンダーとするなど、エルフと差別化を図っている。フロントグリルはいすゞの新しいブランドアイデンテイティである「ワールドクロスフロー」をギガ、7代目エルフ、D-MAXに次いで採用した。
    • 今回、エルフ・フォワードにて、いすゞ初のコモンアーキテクチャー戦略「I-MACS」(Isuzu Modular Architecture and Component Standard)を採用。エンジン・トランスミッション・燃料タンク・アクスル・安全装備などを両車共通のモジュール設計とすることで、世界中の多種多様なニーズに対応した。
    • インテリアも大幅に変更され、インパネにはエルフ同様に7インチディスプレイを配置し、ステアリングスイッチを標準装備した他、ギガに採用されている高機能シートを新規設定した。
    • エンジンは4HK1型のまま変更はないが、後処理装置にDPD+尿素SCRを採用した。なお、このFMCで直列6気筒エンジンの設定が廃止された[13]
    • 安全性に関しても向上が図られた。安全支援機能パッケージは装着が義務化されている装備を標準装備している「BASIC」がGVW7.5t車とGVW8t車(190ps車)に(GVW8t車とGVW11t車の210ps車にもメーカーオプションで設定)、標識連動型スピードリミッター、ドライバーステータスモニター、可変配光型LEDヘッドランプ、標識認識機能を装備した「STANDARD」をGVW8t車・GVW11t車・GVW14.5t車に(GVW8t車(210ps車)・GVW11t車のスムーサーFx搭載車は「ADVANCE」標準装備車も設定、GVW7.5t車・GVW8t車(190ps車)はメーカーオプション)、全車速車間クルーズ、ドライバー異常時対応システム(EDSS:Emergency Driving Stop System)(単純停止機能のみ)、電動パーキングブレーキを「ADVANCE」(スムーサーFx搭載車のみ。GVW8t車(210ps車)・GVW11t車のスムーサーFx搭載車は「STANDARD」も設定、GVW14.5t車はメーカーオプション)にそれぞれ標準装備した他、レーンキープアシスト、ドライバー異常時対応システム(単純停止機能・車線内停止機能)、ブラインドスポットモニターを「PREMIUM」パッケージにおいて、GVW8t車(210ps車)・GVW11t車・GVW14.5t車(いずれもスムーサーFx搭載車のみ)にメーカーオプション設定した。
    • MIMAMORI」並びに「PREISM」の機能を2022年10月にマイナーチェンジされたギガや7代目エルフと同仕様に変更した。
  • 2024年(令和6年)1月24日、子会社であるUDトラックスに6代目コンドルとしてOEM供給開始[14]

ラインナップ[編集]

初代前期型[編集]

  • フォワード・カーゴ
    • TR(4 t)

初代後期型・2代目[編集]

  • フォワードS・カーゴ
    • SBR(E)/SCR(E)(4 t)
  • フォワード・カーゴ
    • SBR/SCR/SDR/SCR(S)(4 t)
    • FBR/FCR/FDR(5 t)
    • JBR/JCR/JDR(6 - 7 t)
    • FTM (10 t、海外専売)
  • フォワード・セミトラクタ
    • VDR(4.5 t、5 t)
  • フォワード・4WD
    • SCS(4 t)

3代目・4代目[編集]

  • フォワードジャストン
    • NQR (4 t)
    • NRR (4,6 t/4,7 t)
  • フォワード・カーゴ
    • FRR(4 t)
    • FRD(4 tエアサス・1999年廃止)
    • FSR(5 t/6,5 t/7 t)
    • FTR(8 t)
    • FVR(9 t)
    • FVZ(10 t)
  • フォワードマックス・カーゴ(エアサス車)
    • FRD(4 t)
    • FSD(5 t/7 t)
  • フォワード・ダンプ&ミキサ
    • FRR(4 t)
    • FSR(5 t/7 t)
  • フォワード・セミトラクタ
    • GSR(5 t)
  • フォワード・4WD
    • FRS(4 t)
    • FSS(5 t/6 t)
    • FTS(7 t)
  • フォワード・FXシリーズ(海外専売)
    • FXR(17 t)
    • FXZ(26 t/28 t)
    • GXR(40 tセミトラクタ)
    • GXZ(45 tセミトラクタ)

5代目-[編集]

フォワードマックス、フォワードジャストン廃止。エアサス車もF*R系となる。UDトラックス向けは先頭のFがエルフ同様にBとなる。

  • フォワード・カーゴ/ダンプ&ミキサ
    • FRR(4 t)
    • FSR(6.5 t カーゴ系限定)
    • FTR(8 t)
    • FVR(9 t)
    • FVZ(10 t/14 t)
    • FVZ(16 t 海外専売)
  • フォワード・セミトラクタ
    • GSR(5 t)
  • フォワード・4WD
    • FRS(4 t)
    • FSS(5 t/6 t)
    • FTS(7 t)
  • フォワード・FXシリーズ(海外専売、ギガやデカの車名で販売される地域もある。これらの地域では国内仕様と同タイプのギガは基本的に販売されないが、香港マレーシアでは国内仕様と同タイプのギガと併売)
    • FXR(17 t)
    • FXZ(26 t/28 t)
    • GXR(40 tセミトラクタ)
    • GXZ(45 tセミトラクタ)

フォワードジャストン(FORWARD JUSTON)[編集]

初代フォワードジャストン後期型
2代目フォワードジャストン中期型
2代目フォワードジャストン後期型

フォワードのシャーシにエルフのキャブを載せたモデル。海外ではNQR/NRR(Nシリーズの一ラインナップ)として発売されている。三菱ふそう・ファイターUD・コンドルにも同様に2トン車のキャブを載せたモデルが存在した。

小型・軽量なエルフのキャビンを使い、前軸に掛かる空車重量を減らす事ができたため、キャブバッククレーンダンプミキサーの架装に有利で、フォワードと同じGVW8トン未満クラスながら積載量を多く取る事ができ、フォワードのベッドレスキャビンよりも更にキャビンが短いため、フォワードと同じ車両全長なら荷台を長く、同じ荷台長なら全長を短くする事ができた。

又、フォワードに比べ廉価であった事から、ごみ収集車バキュームカー、レンタカー会社等で保有されていた。車内はオルガン式ブレーキペダルとエア圧メーターが追加され、助手席側窓ガラスが安全窓を避ける形で昇降する他はほぼ同一。GVW8トン超となる車両は存在しなかった。

キャビンのベースとなるエルフのマイナーチェンジや長いモデルライフによる陳腐化によって廃止となったが、後年、GVW8トン未満(積載量4トン)クラスのエルフが登場することになる。

  • 1986年(昭和61年)9月セミキャブオーバーのフォワードS(Sキャブ・初代フォワード)を16年ぶりにフルモデルチェンジする形で登場。キャブは4代目エルフの物を流用した。キャブサスペンションやルーフベンチレーターを標準装備した。エンジンは6BG1型・175ps、6BG1-N型・155psの2種類。
  • 1988年(昭和63年)8月マイナーチェンジ。フロントグリル・車名デカールを変更し、グリルはフォワードジャストン専用の物に変更。安全窓を標準装備。
  • 1990年(平成2年)6月マイナーチェンジ。ヘッドランプが角形4灯から異形2灯タイプに変更された。ISUZUロゴが現在の書体になる。エンジンを6HE1型に変更し、平成元年排出ガス規制適合。
  • 1994年(平成6年)7月フルモデルチェンジ。キャブを5代目エルフ、エンジンとシャシーを4代目フォワードの物に変更。ブレーキにエアオーバーハイドロリックブレーキ(AOH)を採用した。3速ATが設定される。
  • 1995年(平成7年)5月一部改良。エンジンを6HH1型に変更し、平成6年排出ガス適合。
  • 1996年(平成8年)1月軽量仕様のフォワードジャストンII(NQR)を追加。エンジンは4HE1-T型・160ps。
  • 1997年(平成9年)マイナーチェンジ。フロントグリルの塗装変更とISUZUロゴのエンブレム化。
  • 1999年(平成11年)4月マイナーチェンジ。エンジンを6HL1型に変更し、平成10年排出ガス規制適合。エアバッグと液晶式オドメーター・トリップメーターが装備される。バンパーは形状が変更され、樹脂製からスチール製となりカラード化された。
  • 1999年(平成11年)8月フォワードジャストンIIをマイナーチェンジ。エンジンを4HJ1型と4HK1-T型に変更し、平成10年排出ガス規制に適合。エアバッグと液晶式オドメーター・トリップメーターが装備されたほか、エルフと同型のメッキグリルに変更された。
  • 2002年(平成14年)スムーサーFを設定。フォワードジャストンII生産終了(エルフに統合)。
  • 2004年(平成16年)4月DPDを搭載し平成15年排出ガス規制に適合。
  • 2007年(平成19年)生産終了。

エンジン出力[編集]

  • 規制・型式      排気量    馬力     トルク
  • K-
    • 6BB1 5,393 cc 145 ps/3,200rpm 35 kgf・m/2,000 rpm
    • 6BD1 5,785 cc 160 ps/3,200rpm 39 kgf・m/2,000 rpm
    • 6BF1 6,130 cc 170 ps/3,200rpm 42.5 kgf・m/1,900 rpm
    • 6BD1-T 5,785 cc 180 ps/3,000rpm 49 kgf・m/1,800 rpm
  • P-
    • 6BG1-TC・TCE 6,494 cc 200 ps/2,800rpm 65 kgf・m/1,700 rpm
    • 6SA1   8,413 cc 200 ps/2,700rpm 58 kgf・m/1,400 rpm
    • 6BD1-T 5,785 cc 185 ps/3,000rpm 53 kgf・m/1,800 rpm
    • 6BG1-S 6,494 cc 175・180 ps/3,000rpm 46・47 kgf・m/1,800 rpm
    • 6BG1-N 6,494 cc 155・160 ps/2,800rpm 44・45 kgf・m/1,800 rpm
  • U-
    • 6HE1-TCS 7,127 cc 250 ps/2,700rpm 70 kgf・m/1,700 rpm
    • 6HE1-TCN 7,127 cc 220 ps/2,700rpm 66 kgf・m/1,700 rpm
    • 6BG1-TC2 6,494 cc 230 ps/2,800rpm 66 kgf・m/1,700 rpm
    • 6BG1-TC1 6,494 cc 210 ps/2,800rpm 65 kgf・m/1,700 rpm
    • 6SA1   8,413 cc 200 ps/2,600rpm 58 kgf・m/1,400 rpm
    • 6HE1-S 7,127 cc 195 ps/2,900rpm 51 kgf・m/1,800 rpm
    • 6HE1-N 7,127 cc 165 ps/2,800rpm 46 kgf・m/1,800 rpm
  • KC-
    • 6HE1-TCS 7,127 cc 260 ps/2,700rpm 77 kgf・m/1,400 rpm
    • 6HE1-TCN 7,127 cc 230 ps/2,700rpm 68 kgf・m/1,400 rpm
    • 6HH1-S 8,226 cc 210 ps/2,850rpm 55 kgf・m/1,700 rpm
    • 6HH1-C 8,226 cc 185 ps/2,850rpm 55 kgf・m/1,700 rpm
    • 6HH1-N 8,226 cc 175 ps/2,850rpm 50 kgf・m/1,700 rpm
  • KK-.KL-
    • 6HK1-TCS 7,790 cc 280 ps/2,700rpm 82 kgf・m/1,400 rpm
    • 6HK1-TCC 7,790 cc 260 ps/2,700rpm 76 kgf・m/1,400 rpm
    • 6HK1-TCN 7,790 cc 240 ps/2,700rpm 70 kgf・m/1,400 rpm
    • 6HK1-TCR 7,790 cc 205 ps/2,700rpm 55 kgf・m/1,400 rpm
    • 6HH1-S 8,226 cc 225 ps/2,900rpm 58 kgf・m/1,700 rpm
    • 6HL1-S 7,166 cc 205 ps/2,900rpm 51 kgf・m/1,700 rpm
    • 6HL1-N 7,166 cc 180 ps/2,800rpm 50 kgf・m/1,700 rpm
  • PA-.PJ-
    • 6HK1-TCS 7,790 cc 280 ps/2,700rpm 82 kgf・m/1,400 rpm
    • 6HK1-TCC 7,790 cc 260 ps/2,700rpm 76 kgf・m/1,400 rpm
    • 6HK1-TCN 7,790 cc 240 ps/2,700rpm 70 kgf・m/1,400 rpm
    • 6HK1-TCR 7,790 cc 205 ps/2,700rpm 55 kgf・m/1,400 rpm
  • PB-
    • 6HL1-S 7,166 cc 190 ps/2,900rpm 51 kgf・m/1,700 rpm
  • ADG-
    • 4HK1-TC 5,193 cc 190 ps/2,600rpm 53 kgf・m/1,600 rpm
  • PKG-.PDG-
    • 6HK1-TCS 7,790 cc 300 ps/2,400rpm 100 kgf・m/1,450 rpm
    • 6HK1-TCC 7,790 cc 260 ps/2,400rpm 78 kgf・m/1,450 rpm
    • 6HK1-TCN 7,790 cc 240 ps/2,400rpm 72 kgf・m/1,450 rpm
    • 4HK1-TCS 5,193 cc 210 ps/2,600rpm 65 kgf・m/1,600 rpm
    • 4HK1-TCC 5,193 cc 190 ps/2,600rpm 53 kgf・m/1,600 rpm
  • SKG-
    • 6HK1-TCS 7,790 cc 300 ps/2,400rpm 100 kgf・m/1,450 rpm
    • 6HK1-TCC 7,790 cc 260 ps/2,400rpm 78 kgf・m/1,450 rpm - 2,200 rpm
    • 6HK1-TCH 7,790 cc 255 ps/2,400rpm 76 kgf・m/1,400 rpm - 2,300 rpm
    • 4HK1-TCH 5,193 cc 240 ps/2,600rpm 72 kgf・m/1,600 rpm
    • 4HK1-TCS 5,193 cc 210 ps/2,600rpm 65 kgf・m/1,600 rpm
    • 4HK1-TCC 5,193 cc 190 ps/2,600rpm 52 kgf・m/1,600rpm - 2,500 rpm

生産拠点[編集]

  • いすゞ自動車藤沢工場
  • 台中眾鈴汽車有限公司 ・外埔工場

メーカー完成車シリーズ荷台メーカー[編集]

  • 平ボディシリーズ - 小平産業パブコ東洋ボデー(東洋ボデーはGVW8tのみ設定)
  • Fカーゴドライバンシリーズ、Fカーゴクールシリーズ - 日本フルハーフ
  • Fカーゴウイングシリーズ - 日本フルハーフ、日本トレクス(融雪剤対策仕様は日本フルハーフのみ設定)
  • ダンプシリーズ - 新明和工業極東開発工業
  • セフテーローダ・ダンプシリーズ - 花見台自動車
    • Fカーゴウイングシリーズ融雪剤対策仕様は、ギガGカーゴシリーズでは日本フルハーフ製の他にも日本トレクス製も設定しているが、フォワードFカーゴウイングシリーズは日本フルハーフ製のみの設定となる。ギガに設定しているミキサ営業完成車は、フォワードには設定はない。

その他[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 6BB1 - 自動車技術会 > 日本の自動車技術330選(更新日不明)2018年11月29日閲覧
  2. ^ いすゞ 中型トラック「フォワード」を改良し発売 いすゞ自動車 2015年11月10日
  3. ^ いすゞ、中型トラック「フォワード」を改良し発売 -完成車「フォワード Fカーゴ ウイング」、クラス初の安全装置標準化- いすゞ自動車 2016年11月14日
  4. ^ 前年の2016年に、当エンジンの2ステージターボ車がギガに初めて搭載された。
  5. ^ いすゞ自動車 プレスリリース
  6. ^ いすゞ自動車創立80周年記念特別仕様車を発売-大型トラック「ギガ」、中型トラック「フォワード」、小型トラック「エルフ」- いすゞ自動車 2017年10月24日
  7. ^ いすゞ、中型トラック「フォワード」を全車コネクテッド化、高度純正整備「PREISM(プレイズム)」に対応- いすゞ自動車 2019年3月29日
  8. ^  いすゞ、中型トラック「フォワード」を改良し、発売 -国内中型トラック初の交差点警報を搭載、歩行者検知機能を拡充し安全性能を向上- いすゞ自動車 2021年1月19日
  9. ^ いすゞ、小型トラック「エルフ」、中型トラック「フォワード」をフルモデルチェンジ -選べる自由、それが「運ぶ」の未来-いすゞ自動車 2023年3月7日
  10. ^ いすゞ、新型「エルフ」発売 17年ぶりフルモデルチェンジ EV初設定 先進安全装備や9速DCTを搭載 「フォワード」は2023年夏発売日刊自動車新聞 2023年3月7日
  11. ^ いすゞ、フルモデルチェンジした中型トラック「フォワード」を販売開始 ‐先進安全装備を大幅拡充、無事故社会の実現に貢献‐いすゞ自動車 2023年8月29日
  12. ^ いすゞの「フォワード」が7代目にフルモデルチェンジ! 安全で快適な中型トラックへ大進化!fullroad 2023年8月29日
  13. ^ 燃費・環境性”. 2024年1月25日閲覧。
  14. ^ 新型「コンドル」誕生~内外装を全面的に刷新し、充実した先進安全装備でドライバー・周辺の安全に寄与~UDトラックス 2024年1月24日
  15. ^ Isuzu Forward in "Heisei tanuki gassen pompoko"”. IMCDb.org. 2022年1月20日閲覧。

外部リンク[編集]