あご野焼き

あご野焼き(あごのやき)は、山陰地方の代表的な特産品[1]鳥取県ではあごちくわとも呼ばれる[2]。土産物としても人気が高い[1][2]

山陰地方で「あご」と呼ばれるトビウオを原料とした魚肉練り製品である[1][2][3]。「大きな竹輪」と説明されることもある[4]

鳥取県では県中部以西で製造されており、島根県においても盛んに製造されている[2]

山陰地方では、トビウオ漁は5月から9月に行われており、あご野焼きは夏の味覚として親しまれている[5]

製造方法[編集]

トビウオをすり身にし、焼いて保存食にしたものが始まりとされ、出雲地方で古来より生産されている地伝酒などとすり身を混ぜ合わせて作られる[3]。長さ約40センチメートル、太さ約7センチメートルに味付けしたすり身を成形して焼き上げる[5]。焼くことによって表面がパリっとした食感になるが[2]、表面が焦げて固くなると身が裂けるため、「突き立て棒」と呼ばれる道具で空気抜きの穴を開ける[5]

出典[編集]

  1. ^ a b c あご野焼き製造の長岡屋が自己破産 負債総額5億円超」『山陰中央新報』、2023年7月1日。2023年8月21日閲覧。
  2. ^ a b c d e 和歌山県・鳥取県” (PDF). 郷土料理百選. 農林水産省. 2023年8月21日閲覧。
  3. ^ a b 尾形希莉子、長谷川直子「あご野焼き」『地理女子が教える ご当地グルメの地理学』ベレ出版、2018年。ISBN 978-4860645502 
  4. ^ 「いろいろ定番のおさらい」『マニマニ 出雲大社松江鳥取』JTBパブリッシング、2016年、97頁。ISBN 978-4533111044 
  5. ^ a b c 「あご野焼き」作り盛ん 旬のトビウオ使った特産品 松江”. NHK (2023年7月19日). 2023年8月21日閲覧。