• トロコフォア(Trochophore)は、担輪子(たんりんし)とも言い、軟体動物や環形動物の幼生に見られる型の一つの名である。 多毛類や軟体動物の発生においては、原腸胚期に続く幼生がトロコフォア幼生である。群によってやや形は異なるが、基本的には楕円形などの形で、あまり細長くはならず、中央部が幅広い...
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  • トロコフォア幼生を経て発生が進行する。シリス類、ウズマキゴカイ類では受精した卵が保育され、胚は定着準備の整った幼生として母体から放出される。また、星口動物の中には直接発生をするものもいるが、トロコフォア幼生を経るものの中でもトロコフォアから成体になるもの、トロコフォアから卵黄栄養性ペラゴスフェラ幼生...
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  • 真体腔も持つが退化的で、心臓、腎臓、腸の一部の周囲に小さな空間があるのみ。 組織の間隙を血液が流れるだけの血液腔を持つ開放血管系 胚は三胚葉性で、幼生はトロコフォアないしベリジャーである。但し頭足類は直達発生を行う。 外套(がいとう)と呼ばれるひだを持ち、そこから炭酸カルシウムを分泌して殻を作る。名の通り骨...
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  • の可否は置くとしても、いくつかの門に共通する構造の幼生がある場合、それらの類縁性を考えるのが普通である。たとえば環形動物と軟体動物などに見られるトロコフォア幼生がそのような例である。 幼生の形は分類群によりさまざまであり、それぞれに固有のものがあるので、それぞれに命名されている。海産無脊椎動物では、...
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  • 無性生殖を行う種も多く知られ、分裂や出芽などが見られる。 卵割は基本的には螺旋卵割を行い、発生の初期にトロコフォアの形をとる。トロコフォアは複数の繊毛環を持ち、プランクトンとして生活する。繊毛環の間に口、後端に肛門が開く。この形から、後方に体節が追加されるようにして形が長くなり、成体の形に移行する。...
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  • トロコフォア幼生における繊毛環の部分が拡張したものであり、その周囲に長い繊毛の列があり、それによって遊泳する。また殻を持っており、体の後半はこれに包まれる。これはトロコフォアの後期頃に後方の背面が外套膜として分化を始め、そこから分泌される。なお、トロコフォアの時期を卵内で過ごし、ベリジャーで孵化する例も多い。...
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  •   汽水性で卵生のヤマトシジミの生活史は海産の貝とほぼ同じで、受精後はトロコフォア幼生、D型幼生、殻頂期、変態期の各期を経て着底する。但し、トロコフォア期およびD型幼生期には遊泳しない。浮遊幼生での種の同定は困難であるが、着底後の稚貝では区別できる。一方淡水生...
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  • 卵の中でトロコフォア幼生の形を取る。トロコフォアは球形に近く、その繊毛帯の後方の背面側に殻を、腹面側に足を分化することで親の形に近くなる。この状態で孵化したものはその繊毛帯で遊泳するプランクトン生活を行う。この状態をベリジャー幼生としたこともあるが、一般のそれとは異なり、トロコフォア...
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  • )の刺激が放卵放精の刺激となっており、これによって幼生の広域への分散が促されている可能性が示唆されている。 受精卵は約1日で孵化し、トロコフォア幼生となる。トロコフォア幼生はやがてベリジャー幼生に変態し、数日かけて摂食を行うことなく卵黄の栄養素だけで、着底可能となるまでに成長する。着底は無節石灰藻な...
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  • はゼリー状の物質に覆われたまま発生が進み、小さな蠕虫になって孵化する。しかし大多数は間接発生で、受精卵はトロコフォア幼生となる。トロコフォアは摂食せず、卵黄の栄養を使って発生を進める。トロコフォア幼生から直接に変態して蠕虫になるものもいるが、さらにペラゴスフェラ幼生の段階を経るものもいる。ペラゴスフ...
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  • 棘毛(繊毛虫) 多数の繊毛が密生し、円錐形の構造を為したもの。繊毛虫の腹部に見られる。 繊毛環 繊毛が環状に生えている生物体の部分の総称。トロコフォアなど海産無脊椎動物の幼生に良く見られ、幼生の運動器官及び摂食器官として重要である。また、繊毛輪の位置や形状の変遷は幼生型の分類基準となる。 繊毛冠...
    8 KB (1,366 words) - 21:02, 1 November 2023